特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第6章 皮膚科
接触皮膚炎
高山 かおる
1
1済生会川口総合病院皮膚科
pp.1935-1938
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1935
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接触皮膚炎とは
接触皮膚炎とは,外来性のアレルゲン(化学物質や蛋白質)が皮膚に接触したときに湿疹反応を起こす疾患のことで,いわゆる「かぶれ」のことである(図1).遅延型アレルギー反応の代表的な疾患であり,同一物質に数回接触した末にその物質に対して感作が成立し,成立後再度同一物質に接触したときに惹起反応が生じる.湿疹病変に対する治療はステロイドの外用や抗ヒスタミン薬の内服などになるが,根本的には原因となるアレルゲンを特定し除去することが必要である.しかし生活習慣や職業のなかに原因がある場合には,症状が慢性的に続くため患者本人も医療者も原因を特定できないことが多く,漫然と治療されていることもしばしばある.とくに職業性接触皮膚炎の場合には,職業の継続が困難になる場合もあり,専門医と連携した検査・治療が必要となる.
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