特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第4章 泌尿器科
前立腺がん
藤田 和利
1
,
野々村 祝夫
1
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学講座(泌尿器科学)
pp.1881-1883
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1881
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前立腺がんとは
近年前立腺特異抗原(prostate specific antigen:PSA)検診の広まり,食生活の欧米化および高齢化により日本でも前立腺がんは急激な増加傾向にあり,2016年度の罹患数は8万9,000人と男性では胃がんに次いで2番目に多いがんであった.一方死亡者数は約1万2,000人と男性では7番目に多いがんである1).前立腺がんも発生から死にいたる転移性の去勢抵抗性前立腺がんになるまで,10年以上の自然経過を要すると考えられており,前立腺がん患者の多くが長期生存可能である.前立腺がんの発症数は年齢とともに増加し,50歳代以上で多くが発見されるが,まれに40歳代でも前立腺がんと診断されることもあり,注意が必要である.
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