Book Review
Sapira’s Art & Science of Bedside Diagnosis 5th ed.
平島 修
1
1徳洲会奄美ブロック総合診療研修センター センター長
pp.1635-1635
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1635
- 販売していません
- 文献概要
身体診察を現場で生かすための最高峰の1冊
患者から丁寧に話を聞き(問診し),患者の身体に触れながらくまなく診察し,診断あるいは治療効果の判定をしている姿こそ理想の医師像といえるのではないだろうか.ひと昔前の医師は現代のようにカンファレンスルームでパソコンの前に座り,画面とにらめっこするのではなく,患者の前でともに悩み,ともに喜び,挫折感を味わってきた.医療機器の進歩,人工知能の開発が進む今,人間らしい医療,そのための身体診察の重要性が再認識されつつある.医師が聴診器を胸に当てるだけで患者は安心し,痛みが和らぐことさえある身体診察は,医師にとって欠くことのできない神聖な行為であり,医療における最大の武器なのである.
© Nankodo Co., Ltd., 2019