特集 診療力を上げる! 症例問題集
第2章 消化器
総 論
正岡 建洋
1
1慶應義塾大学医学部内科学(消化器)
pp.544-546
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_544
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
消化器内科診療の守備範囲
「消化器」とは食物の消化・吸収・排泄を担う臓器の総称であり,管腔臓器である消化管,胆道系,実質臓器である肝蔵,膵臓が含まれる.消化管は口腔から肛門までひとつながりの管腔臓器であるが,このなかで口腔は歯科・口腔外科,咽喉頭は耳鼻咽喉科が診療を担当するため,これら領域を除いた食道,胃,十二指腸,小腸,大腸といった消化管領域および肝胆膵領域の内科系疾患の診療を消化器内科が担当している.すなわち,後腹膜に存在する腎・尿路系を除くすべての腹腔内臓器,胸腔臓器である食道,骨盤内臓器である直腸という広い範囲が消化器内科の「守備範囲」である.やや回りくどくなってしまったが,消化器内科医が診療を担っている臓器は多岐にわたっているということである.
© Nankodo Co., Ltd., 2019