特集 この薬,一生続けるんですか?
糖尿病・内分泌系薬剤
尿酸降下薬
栗山 哲
1
,
本田 康介
1
,
西尾 信一郎
1
,
菅野 直希
1
1東京慈恵会医科大学腎臓高血圧内科
キーワード:
高尿酸血症
,
痛風
,
生活習慣病
,
尿酸降下薬
Keyword:
高尿酸血症
,
痛風
,
生活習慣病
,
尿酸降下薬
pp.415-419
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_415
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Summary
▪血清尿酸値7.0mg/dL以上で高尿酸血症と診断する.
▪高尿酸血症は,沈着症として痛風関節炎などを惹起するのみならず,慢性腎臓病(CKD)や高血圧症などの心血管リスクであるため,その管理は重要である.
▪投薬開始は,生活習慣の改善を前提とする.痛風関節炎・結節を合併する例においては積極的に考慮する.また,尿酸値9.0mg/dLでは速やかに薬物療法が必要である.
▪尿酸降下薬には,生成抑制薬と排泄促進薬があり,これらは病型(生成過剰型12%,排泄低下型65%)に合わせて適宜選択する.
▪薬剤治療により血清尿酸値が7.0mg/dL以下を常に維持でき,生活習慣の修正が適っている例では薬剤の中止・減量は可能である.一方,内服下でも7.0mg/dL以上の例,いったん中止・減量後に再び高値を呈する例には再投与を考慮する.また,尿酸の適正管理は4.0~6.0mg/dL台を維持することとされ,薬剤治療中に極端な低値を呈した場合にも休薬や減量が好ましい.
© Nankodo Co., Ltd., 2019