特集 CKD診療のトピックス
CKDにおける高尿酸血症の最新知見 ~FEATHER Studyも含めて~
細谷 龍男
1
1東京慈恵会医科大学名誉教授・慢性腎臓病病態治療学教授
キーワード:
高尿酸血症
,
痛風
,
CKD
,
尿酸降下薬
Keyword:
高尿酸血症
,
痛風
,
CKD
,
尿酸降下薬
pp.57-64
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.36.01_0057-0064
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
高尿酸血症が慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)の発症・進展の危険因子であるかは議論の的であった。しかし以前は腎機能低下例に対して安全かつ十分に有効な尿酸降下薬がなかったため介入試験が行いにくく,確定的な結論を得るにはなかなか至らずにいた。このようななかで2011年にフェブキソスタットが,2013年にトピロキソスタットがわが国で相次いで開発上市された。両薬ともキサンチン酸化還元酵素(XOR)阻害薬であり,尿酸生成抑制薬である。以前より使用されていたXOR阻害薬であるアロプリノールはその活性代謝産物であるオキシプリノールとともに腎より尿中に排泄される薬剤であり,腎機能低下例では蓄積性があり,重篤な副作用例の頻度も上昇するため1),腎機能低下例での使用時には腎機能に応じて減量しなくてはならず2),十分な尿酸低下効果が得られなかった。一方,尿酸排泄促進薬も,腎機能低下例では尿酸排泄促進効果が減弱するため,腎機能低下例では十分な尿酸低下効果を安全に得られる薬剤はなかったといっても過言ではなかった。「KEY WORDS」高尿酸血症/痛風/CKD/尿酸降下薬
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.