特集 神経疾患の現在とこれから
研究の最前線
GWASデータを活用したin silico薬剤スクリーニングによる神経疾患創薬研究
上中 健
1
,
戸田 達史
2
1神戸大学大学院医学研究科神経内科学
2東京大学大学院医学系研究科神経内科学
キーワード:
Parkinson病
,
ゲノムワイド関連解析
,
悪性黒色腫
,
dabrafenib
Keyword:
Parkinson病
,
ゲノムワイド関連解析
,
悪性黒色腫
,
dabrafenib
pp.1325-1328
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1325
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Summary
▪Parkinson病は世界で最も頻度が高い,運動症状を呈する神経変性疾患であり,進行を抑制する根本的な治療薬がまだ存在しない.
▪薬剤データベースなどを利用したin silico解析により,Parkinson病の治療薬候補を同定した.そのうちの一つである悪性黒色腫の薬としてすでに承認されているdabrafenibが,培養細胞やマウスのParkinson病モデルにおいて実際に神経保護効果を示すことを証明した.
▪この薬剤スクリーニング手法は,Alzheimer病や筋萎縮性側索硬化症など他の神経変性疾患にも有用な可能性がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2019