変わりゆくパーキンソン病診療 早期診断から進行期患者の治療まで
孤発性パーキンソン病の分子病態機序はどこまで解明されたか
戸田 達史
1
1神戸大学 大学院医学研究科神経内科学
キーワード:
Gaucher病
,
Prions
,
炎症
,
神経毒
,
遺伝子多型
,
Parkinson病
,
ミクログリア
,
遺伝的素因(疾患)
,
多因子性遺伝
,
Synucleins
,
ゲノムワイド関連解析
,
SNCA Protein
Keyword:
Gaucher Disease
,
Inflammation
,
Neurotoxins
,
Polymorphism, Genetic
,
Parkinson Disease
,
Prions
,
Microglia
,
Multifactorial Inheritance
,
Genetic Predisposition to Disease
,
Synucleins
,
Genome-Wide Association Study
,
SNCA Protein, Human
pp.759-766
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011189945
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・孤発性パーキンソン病の発症機序としては、ミトコンドリア呼吸系酵素の障害、炎症反応、酸化ストレス障害が一因とされてきたが、遺伝性パーキンソン病家系の解析などから6つのメンデル遺伝性原因遺伝子が明らかにされ、蛋白分解異常の重要性が示された。・ゲノムワイド関連解析による新たな疾患感受性遺伝子の同定や、ゴーシェ病変異もrare variantとして重要である。・α-シヌクレインのミスフォールド蛋白質が近隣の神経細胞に伝播していくシヌクレインプリオン仮説も提唱されている。・ミクログリアの活性化を伴う継続的な炎症状態も注目される。
©Nankodo Co., Ltd., 2011