特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅰ章 困った事例と,書き方のコツ
A.記載がなくて困った事例
6.体重のコントロール状況がわからない!
吉田 俊秀
1,2
1医療法人親友会島原病院肥満・糖尿病センター
2京都府立医科大学
pp.395-397
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_395
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この診療情報提供書には2型糖尿病の診断とインスリンによる治療の経過は書かれている.しかし,注射しているインスリン総量が247単位もあるのに低血糖に関する記載がまったくないことと,診断名に肥満症と記載されているのに,体重の記載がまったくないのが不思議である.低血糖がどのくらいの頻度で起こり,その対応はどうしていたのか,また,いつから肥満であるのか,インスリン治療前の体重と注射後の体重の推移の記載が必要である.また,食事療法・運動療法に関する記載は必須であるがまったく記載がない.それゆえ,これらに関しては患者さんに直接聴取せざるをえなかった.
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