特集 ここまできた循環器領域の低侵襲治療
手首からの治療でここまで可能に
急性冠症候群に対する橈骨動脈からの治療
沼澤 洋平
1
Yohei NUMASAWA
1
1足利赤十字病院循環器内科
キーワード:
橈骨動脈アプローチ
,
出血性合併症
,
解剖学的異常
Keyword:
橈骨動脈アプローチ
,
出血性合併症
,
解剖学的異常
pp.229-232
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_229
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Summary
▪近年心臓カテーテル治療の領域において,経橈骨動脈アプローチを用いた低侵襲治療が標準的手法として確立されている.
▪経橈骨動脈アプローチは従来安定冠動脈疾患に対して積極的に用いられてきたが,近年では急性冠症候群に対する緊急心臓カテーテル治療においても同様に施行されるようになりつつある.
▪経橈骨動脈アプローチは従来の経大腿動脈アプローチと比較して全死亡,主要心血管イベント,出血性合併症のすべてのアウトカムを改善する方向に寄与することが報告されている.
▪経橈骨動脈アプローチを行う際の問題点として,橈骨動脈の解剖学的異常および血管攣縮について熟知しておく必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2018