Book Review
147処方を味方にする漢方見ひらき整理帳
木元 博史
1
1永津さいとう医院
pp.190-190
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_190
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- 文献概要
ノートとしても使える「漢方整理帳」ようこそ超多成分薬剤システムの入り口へ
井齊偉矢氏によって全く新しい切り口の漢方処方に関する本が出版された.大きな特徴として,陰陽虚実や古典の条文などの従来の東洋医学の説明が一切ないこと.そして更には処方を構成する生薬の記載までもが無いことである.現代医学での思考法で漢方薬を処方するためのものである.
本書の序に記載されている通り,漢方薬を多数の微量化合物の集合体と捉え,超多成分薬剤システムと定義しているのである.そしてそのシステムの階層構造は,病態,応答,処方のコツ,留意すべき副作用,病名である.処方名は作用を表す代表点であり,あたかも古典物理において物体を質点に近似したかのような感じである.
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