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腹腔内膿瘍の治療によって生じたmetronidazole誘発性脳症の1例
圓若 修一
1
,
新垣 伸吾
1
,
前城 達次
1
,
外間 昭
1
,
藤田 次郎
1
1琉球大学大学院医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科
pp.164-164
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_164
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症 例 40歳,女性.
原発性胆汁性胆管炎による非代償性肝硬変のため生体肝移植術を施行.術後の腹腔内膿瘍(図1矢印)に対して経皮的ドレナージとmetronidazoleを含めた抗菌薬で改善し退院.1週間後より嘔気,食欲低下,眩暈と歩行困難で受診.左向き水平性眼振あり,頭部MRI(図2)で両側小脳歯状核(矢印1),橋・延髄背側(矢印2)に両側対称性の高信号域を認めた.metronidazoleを24日間(総量36g)内服しており,metronidazole誘発性脳症と診断して,同薬を中止.翌日から症状は改善した.
© Nankodo Co., Ltd., 2018