特集 めまいがするんです!─特別付録Web動画付
【BPPV】
悩ましい外側(水平)半規管型BPPV(背地性眼振タイプ)
山中 敏彰
1,2
1奈良県立医科大学附属病院 耳鼻咽喉科
2奈良県立医科大学附属病院 めまいセンター
キーワード:
良性発作性頭位めまい症
,
BPPV
,
臥位頭位眼振検査
,
クプラ結石症
,
方向交代性背地性眼振
,
めまい
Keyword:
良性発作性頭位めまい症
,
BPPV
,
臥位頭位眼振検査
,
クプラ結石症
,
方向交代性背地性眼振
,
めまい
pp.1323-1329
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201154
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Case
外側(水平)半規管型BPPVクプラ結石症をHead tilt hopping法で治療
患者:64歳、女性。
現病歴: 2年前より寝返りで、3カ月前より上下方を向くとめまい感が出現してきたので来院した。難聴や耳鳴りはなく、複視や構音困難、顔面のしびれなどの脳神経症状もなかった。
臥位頭位眼振検査(図1):めまいを伴う方向交代性背地性(上向性)眼振が潜時なく2分以上持続し、強さは右より左耳下頭位で優位であった。また、仰臥位正面では右向き水平性眼振が認められ、右下約20°の頭位で消失した。
診断:右の外側(水平)半規管型クプラ結石症。
治療:Head tilt hopping(Yamanakaホッピング)法を施行した。診察室で左右頭位傾斜で10回ずつのホッピングを3セット行った。直後より、方向交代性背地性眼振は向地性に変化した。クプラから耳石粒/塊が剥がれて半規管脚に浮遊していると考え、頭位治療(Half Roll法)を行ったところ、眼振とめまいは完全に消失した。
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2019年9月30日まで)。
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