Japanese
English
投稿 症例
気管支肺胞洗浄液中のフェリチンが高値であった溶接ヒュームによる化学性肺炎の1例
A case of acute lung injury caused by welding fumes with high ferritin concentrations in bronchoalveolar lavage fluid
菅 貴将
1
,
大谷 哲史
1
,
渡邉 絵里奈
1
,
増田 大輝
1
,
門田 淳一
2
T. Kan
1
,
S. Otani
1
,
E. Watanabe
1
,
T. Masuda
1
,
J. Kadota
2
1大分県立病院呼吸器内科
2大分大学医学部呼吸器・感染症内科学講座
pp.185-187
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_185
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は じ め に 溶接ヒュームは金属の溶接作業に伴って発生する,数μmの酸化鉄やその他の金属粒子を主体とした蒸気である.ヒュームは長期間吸入すると溶接工肺と呼ばれる塵肺を発症することが知られているが,ときに化学性肺炎をきたすことがある.これまで急性症状を伴った溶接ヒュームによる化学性肺炎に対して気管支肺胞洗浄(bronchoalveolar lavage:BAL)を施行した症例の報告は少ない.今回,われわれは血中,気管支肺胞洗浄液(bronchoalveolar lavage fluid:BALF)中のフェリチン上昇を伴った溶接ヒュームの吸入による化学性肺炎の1例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018