特集 咳、痰のみかた
咳と痰の原因となる疾患とは
呼吸器疾患に伴う咳嗽・喀痰(気管支喘息,COPD,間質性肺炎)
石本 裕士
1
Hiroshi ISHIMOTO
1
1長崎大学病院呼吸器内科
キーワード:
気管支喘息
,
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
,
wheeze
,
間質性肺炎
,
fine crackles
Keyword:
気管支喘息
,
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
,
wheeze
,
間質性肺炎
,
fine crackles
pp.1167-1171
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1167
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Summary
▪慢性の咳嗽・喀痰の原因疾患として,慢性閉塞性肺疾患(COPD),気管支喘息,間質性肺炎は重要な鑑別疾患となる.
▪COPDと気管支喘息は頻度の高い疾患であるが,それぞれの特徴を正確に見極めたうえで適切な吸入薬を選択し,繰り返しの吸入指導も含めた長期管理を行うことが重要である.
▪間質性肺炎の病態は多彩であり診断も容易ではない.しかし,薬剤性肺炎や過敏性肺炎など,原因除去で根本解決可能な疾患もあり原因精査を十分に行うことが大切である.
▪それぞれの疾患は互いに並存することもあり,また逆流性食道炎や後鼻漏などが並存している場合もある.さまざまな可能性を考慮して丁寧に問診や診察を行うことが診療の基本となる.
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