特集 エビデンスを2型糖尿病臨床にどう生かせばいい?―Evidence Based MedicineをReal Worldへ
糖尿病合併症予防
糖尿病心血管合併症のスクリーニングと管理
遠藤 裕久
1
,
宮内 克己
2
Hirohisa ENDO
1
,
Katsumi MIYAUCHI
2
1順天堂大学院医学研究科循環器内科学講座
2順天堂東京江東高齢者医療センター循環器内科
キーワード:
糖尿病合併大血管症
,
冠動脈CT
,
心筋シンチグラフィー
,
スタチン
,
aspirin
Keyword:
糖尿病合併大血管症
,
冠動脈CT
,
心筋シンチグラフィー
,
スタチン
,
aspirin
pp.113-115
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_113
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Summary
▪糖尿病患者の一次予防におけるLDL-C目標値は「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017」でLDL 120mg/dL未満に設定された.
▪糖尿病患者に対するaspirinの一次予防での予後改善効果は実証されていない,盲目的な投与は控えるべきである.
▪冠硬化症の早期発見には詳細な問診・診察が最も重要である.冠動脈CTを探索的な使用は推奨されない.心筋シンチグラフィーは感度・特異度ともに優れ,造影剤使用もなく,低侵襲な検査であるが,費用が高く施設が限定されることが問題である.
▪冠動脈疾患の二次予防はスタチンによる積極的脂質低下療法が強固なエビデンスに支えられ,確立された治療である.SGLT2阻害薬,GLP-1受容体作動薬による新たなエビデンスが次々に報告されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2018