特集 すぐそこにある心血管エマージェンシー
Overview
心原性ショックで来院する心血管エマージェンシー
坂田 芳人
1
,
杉本 達也
1
Yoshihito SAKATA
1
,
Tatsuya SUGIMOTO
1
1池上総合病院循環器科
キーワード:
心原性ショック
,
IABP
,
カテコラミン製剤
,
経カテーテル治療
Keyword:
心原性ショック
,
IABP
,
カテコラミン製剤
,
経カテーテル治療
pp.1219-1223
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika120_1219
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Summary
▪心原性ショック(CS)は,心臓ポンプ機能失調による血行動態破綻状態であり,重要臓器灌流圧の顕著な低下と心内圧上昇を主徴とする.
▪重症心筋・弁膜・リズム不全,心臓構築破壊の急激な発症または急性増悪が,心血行動態代償機転をはるかに凌駕すると,CS状態に陥る.
▪病因診断と同時進行のうえで,昇圧,体液管理,原因心疾患の根本治療を進める必要があるが,カテコラミン製剤を中心とした薬物治療に抵抗性を示す症例も少なくない.
▪一時的であっても血行動態を確実に改善させて,さらに病因に応じた侵襲的治療(経カテーテル治療)の安全性ならびに治療効果を向上させるうえで,積極的かつ適切な期間の経皮的補助循環の適用が考慮される.
© Nankodo Co., Ltd., 2017