まい・てくにっく
生体肺葉移植時の左肺動脈吻合のコツ
中島 大輔
1
,
杉本 誠一郎
2
1京都大学呼吸器外科
2岡山大学臓器移植医療センター
pp.418-419
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu78_418
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生体肺葉移植時の肺動脈吻合の成否は,ドナー手術の肺動脈切離時から始まっている.左ドナーではA6が舌区枝(A4,5)より中枢で分岐することが多いため,A4,5,6,8入口部に細心の注意を払い,A6とA8~10を離断しないようS字の弧を描くように切離する.切離線を綺麗に連続させ鋸歯状にしないことが,後の吻合を容易にする.泣き別れになった場合は,バックテーブルで一つの吻合口に形成しておく(6-0縫合糸).後出血を防ぐため,A8からの細い舌区枝にも注意し,結紮処理や縫合閉鎖を行う.
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