まい・てくにっく
僧帽弁形成術におけるSAM予防のコツ
浅井 徹
1
,
澤﨑 優
2
1滋賀医科大学心臓血管外科
2小牧市民病院
pp.906-907
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu71_906
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変性性僧帽弁閉鎖不全では,腱索断裂や延長だけでなく弁尖の高さや幅が延長している症例が多い.SAMは心室中隔弁接合間距離(C-sept)が短く,かつ接合線以下の前尖組織が過剰な場合に,その部位が左室流出路に引き込まれて起こる.心停止下の水テストは静的な状態確認であり,心臓が拍出し始めて現れるSAM現象を予測できない.水テストでみえているのは左房側からみえる僧帽弁のみで弁接合線以下はみえない.形成術ではこの盲点を補う工夫が必要となる.
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