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連載にあたって
近年,生成AIの急速な進化は,社会のさまざまな分野に大きな変化をもたらしています.仕事の場面だけでなく,調べものや文章作成など,日常生活のなかで生成AIに触れたことのある人も少しずつ増えてきました.こうした社会全体の変化は,医療,そして看護の分野でも例外ではありません.医療や看護の領域においても,生成AIは情報収集や資料作成などを中心に,業務の効率化を後押しする大きな可能性を秘めています.
一方で,がん看護の現場では,生成AIに関心はあるものの,「使いかたがわからない」「業務にどう活かせるのかわからない」と感じている看護師もいるのが現状です.
その背景には,がん看護をとりまく臨床現場の忙しさと,取り扱う情報量の多さがあります.入院,外来,在宅と療養の場を問わず,がん看護の現場では,膨大な情報を理解し,整理し,判断することが求められ,多くの時間と労力を要します.
こうした背景から,私たち自身の学習や情報整理のありかたについても,これまで以上に効率性が求められています.これらの悩みは,読者のなかで感じている方も少なくないのではないでしょうか.
このような状況のなかで,ここ数年,急速に注目を集めているのが生成AIです.ChatGPT(チャット・ジー・ピー・ティー)やGemini(ジェミニ.英語ではジェミナィ)に代表される生成AIは,看護師を含む医療従事者の間でも,少しずつ使用され始めています.しかしながら,私自身も含めてこの生成AIについて体系的に学ぶ機会はほとんどなく,「どのように使用すればよいのか」「医療や看護の現場で使用しても大丈夫なのか」といった不安や戸惑いの声が聞かれるのも事実です.
そこで本連載では,6回にわたる連載を通して,生成AIの基礎的な考えかたから,看護師が安全に,そして現実的に活用するための視点まで,一緒に学んでいきたいと思います.生成AIを使いこなすこと自体を目的とするのではなく,業務を効率化することで生まれた時間や余裕を,患者さんに向き合うケアへと還元すること──本連載では,そのための身近なツールとして,生成AIをとらえ直していきたいと考えています.

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