特別寄稿
臨床推論 ~臨床編~
伊藤 直美
1
1国立がん研究センター東病院 通院治療センター/がん薬物療法看護認定看護師
pp.647-653
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango29_647
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はじめに
がん治療は近年新しい治療の開発により予後の延長が認められており,がん患者は治療を継続しながら生活を維持していく必要があるため,治療中の生活の質向上が求められている.そのため,患者の症状を早期に発見し,適切な対応により重篤化を予防することが求められる.また高齢のがん患者では,症状を訴えることが少なく,気づかないうちに症状が進行し重篤化してしまうことが懸念される.症状の早期発見には,患者のそばに寄り添う看護師の力が重要となる.
看護師が臨床推論を行うことで,医師へ適切な情報提供が可能となり,重篤化の予防へつながる一助になると考える.なお,前号(29巻5号)の特別寄稿欄で「臨床推論~基礎編~」1)を解説した.本稿では,基礎編の内容をふまえてより実践的な内容を解説する.
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