特集 外来診療マニュアル—私はこうしている
II.外来治療の実際—私の処方
23.鼻アレルギー(治療開始の時期)
飯塚 啓介
1
1日赤医療センター耳鼻咽喉科
pp.192-193
発行日 1991年11月5日
Published Date 1991/11/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900419
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“先んずればアレルギーを制す”
学童検診で血液検査,皮内反応,鼻内所見,問診等から鼻アレルギーと診断されるものは10%前後と報告されている.そのうち治療が必要な症例は全体の数%というのが概ね一致した数値である.治療を必要とする基準は,通年性であれば重症度分類で中等症以上,季節性であればシーズン前でも昨年までの既往が参考になる.
さて.治療が必要となった段階でどういう治療計画を立てるか.これが本論のポイントであり,上記の“先んずればアレルギーを制す”が結論である.治療を早く開始すればそれだけ少ない投薬で症状をコントロールできる.季節性のものではシーズン前からの予防投薬が大切であり、通年性のものでもまず朝の発作を抑えることが,その日一日の日常生活支障度を最小にするポイントである.
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