Japanese
English
症例
腹腔鏡下腎部分切除術後に12 mmのポートサイトに発生したSpigelianヘルニアに対し腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術で修復した1例
A case of transabdominal preperitoneal approach(TAPP)repair for Spigelian hernia at the 12 mm port site after laparoscopic surgey
永野 慎之介
1
,
吉岡 慎一
2
,
藤田 淳也
2
,
橋本 安司
3
,
田村 茂行
4
,
佐々木 洋
4
S. Nagano
1
,
S. Yoshioka
2
,
J. Fujita
2
,
Y. Hashimoto
3
,
S. Tamura
4
,
Y. Sasaki
4
1堺市立総合医療センター外科
2八尾市立病院外科
3堺市立総合医療センター肝胆膵外科
4八尾市立病院外科
キーワード:
ポートサイトヘルニア
,
Spigelianヘルニア
,
腹腔鏡手術
Keyword:
ポートサイトヘルニア
,
Spigelianヘルニア
,
腹腔鏡手術
pp.1193-1198
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_1193
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はじめに Spigelianヘルニアは腹直筋外縁と半月線との間に存在するSpigel筋膜より発生する比較的まれな腹壁ヘルニアである1).もともとのSpigel筋膜の脆弱性に,腹部手術歴,加齢,肥満,腹水などによる腹圧の上昇などの後天的要因が加わり発生するといわれている2).今回われわれは,腹水貯留を伴う肝硬変患者で,腹腔鏡下腎部分切除のポートサイトに発生した大きさ25×30 mmのSpigelianヘルニアを腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(transabdominal preperitoneal approach:TAPP法)で修復しえた1例を経験した.腹腔鏡手術が中心となった現在,Spigel筋膜などの腹壁の生理的脆弱部位を意識したポートサイトを意識することが重要であると考えられた.
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