Japanese
English
症例
鼠径ヘルニア嵌頓に多彩な心電図変化をきたしたたこつぼ型心筋症の1例
A case of Takotsubo cardiomyopathy with various electrocardiogram changes due to incarcerated inguinal hernia
小林 陽介
1
,
前田 祐助
1
,
大平 正典
1
,
鳥海 史樹
1
,
遠藤 髙志
1
,
原田 裕久
1
Y. Kobayashi
1
,
Y. Maeda
1
,
M. Odaira
1
,
F. Toriumi
1
,
T. Endo
1
,
H. Harada
1
1東京都済生会中央病院一般・消化器外科
キーワード:
たこつぼ型心筋症
,
鼠経ヘルニア嵌頓
Keyword:
たこつぼ型心筋症
,
鼠経ヘルニア嵌頓
pp.381-384
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_381
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はじめに たこつぼ型心筋症(Takotsubo cardiomyopathy:TCM)は身体的,精神的ストレスに起因する可逆性の心筋障害とされる.まれな疾患であるがST上昇の心電図異常を認めるため心筋梗塞と鑑別を要する.確定診断には心エコーによるたこつぼ様の壁運動異常や冠状動脈造影による閉塞の除外が必要となる.対症療法が主体となるが,予後は急性冠症候群とほぼ同等とされる.われわれは,鼠経ヘルニア嵌頓に多彩な心電図ST変化を伴い心筋梗塞と鑑別を要したTCMの1例を経験したため報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020