Japanese
English
手術手技
Retromesenteric approachを用いた十二指腸水平部癌に対する十二指腸部分切除術
Partial duodenectomy for adenocarcinoma of the third portion of the duodenum using retromesenteric approach
薄葉 輝之
1
,
伊藤 隆介
1
,
江藤 誠一郎
1
,
小川 匡市
1
,
吉田 和彦
1
,
矢永 勝彦
1
T. Usuba
1
,
R. Ito
1
,
S. Eto
1
,
M. Ogawa
1
,
K. Yoshida
1
,
K. Yanaga
1
1東京慈恵会医科大学
キーワード:
十二指腸水平部癌
,
Retromesenteric approach
,
十二指腸部分切除術
Keyword:
十二指腸水平部癌
,
Retromesenteric approach
,
十二指腸部分切除術
pp.151-154
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_151
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
十二指腸水平部癌はまれな疾患である.水平部は上腸間膜動静脈(SMA/SMV)と腹部大動脈の間に存在し,この部位の腸間膜は発生の際にねじれが生じているため切除に難渋する.さらに膵頭~体部下縁との距離が近く,膵浸潤が疑わしい症例に対して,膵臓を部分切除するか膵頭十二指腸切除術を行うか,その判断にも迷うところである.Retromesenteric approach1,2)はKocherの授動に続き上行結腸および回盲部から小腸間膜までを脱転することで腸間膜のねじれを解除し,なおかつ本来後腹膜に存在する十二指腸水平部が直視可能となり,さらにSMA/SMVを背側からアプローチできるという利点があり,同部位の腫瘍を切除するうえで有用な手技である.本法の詳細を報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019