特集 大腸癌バイオマーカー入門
Ⅱ.各論
大腸癌とマイクロサテライト不安定性(MSI)
中西 良太
1
,
沖 英次
1
,
前原 喜彦
1
1九州大学消化器・総合外科
キーワード:
大腸癌
,
マイクロサテライト不安定性
,
ミスマッチ修復因子
Keyword:
大腸癌
,
マイクロサテライト不安定性
,
ミスマッチ修復因子
pp.1374-1378
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1374
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マイクロサテライト不安定性(MSI)は全大腸癌の15%程度を占め,ミスマッチ修復遺伝子の生殖細胞系列変異(Lynch症候群)と,後天的なミスマッチ修復因子の欠損(散発性MSI大腸癌)が主な原因である.大腸癌におけるMSIは,術後補助化学療法における5-FU単独療法や進行再発癌の免疫療法の効果予測因子であるほか,予後予測因子でもあり,特徴的な生物学的背景を有することから個別のマネジメントが必要である.
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