特集 外科手術器具の理論と使用法
Ⅲ.エネルギーデバイス
上部消化管手術で用いるエネルギーデバイス
江原 一尚
1
,
新井 修
1
,
石川 喜也
1
,
伊藤 謙
1
,
山田 達也
1
,
川島 吉之
1
,
坂本 裕彦
1
1埼玉県立がんセンター消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下胃切除
,
電気メス
,
超音波凝固切開装置
,
ベッセルシーリングデバイス
Keyword:
腹腔鏡下胃切除
,
電気メス
,
超音波凝固切開装置
,
ベッセルシーリングデバイス
pp.1165-1174
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1165
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2016年に発表された内視鏡外科手術に関する第13回アンケート調査では,胃癌に対する内視鏡外科手術は2014年の9,677件をピークにやや減少傾向ではあるが,2015年も9,482件が行われている1).これは先人たちのたゆまぬ努力により技術改良がなされ,安全性と成績が示され,ガイドラインなどに収載されたことで社会的に認知されたことが大きい.また,近年の医療機器の進歩は著しく,映像機器のハイビジョン化による微細解剖に対する理解の深まりや,各種エネルギーデバイスの性能向上による出血の減少,剝離の操作性向上などは目を見張るものがある.本稿では上部消化管,特に腹腔鏡下胃癌手術で用いるエネルギーデバイスの効果的な使用法および注意点について,リンパ節郭清の観点から解説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2017