Japanese
English
鏡視下手術の進歩――小関節から脊椎まで Ⅳ.手部・手関節
関節鏡視下交通孔拡大術は手関節周囲ガングリオンに有効か
The importance of arthroscopic excision for wrist ganglions
市原 理司
1
S. Ichihara
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院手外科センター
1Hand Surgery Center, Juntendo University Urayasu Hospital, Urayasu
キーワード:
wrist ganglion
,
wrist arthroscopy
,
dorsal wrist pain
Keyword:
wrist ganglion
,
wrist arthroscopy
,
dorsal wrist pain
pp.131-136
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei77_131
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は じ め に
手関節周囲に発生するガングリオンは手関節背側部痛や整容面での問題から手術になることが多い1).近年,手関節背側部痛の原因としてpain and hypermobility wrist syndrome(PHYWS)という概念が提唱され2),背側関節包の摩擦による炎症や後骨間神経関節枝の圧迫が原因と考えられ,舟状骨月状骨間での不安定性(SL不安定性)の前駆症状とも考えられている.われわれは,手関節周囲に発生したガングリオンに対して関節鏡視下交通孔拡大術を用いて治療を行ったので,その有効性を示すとともに,今後の課題を述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020