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Rinsho Seikei Geka Volume 28, Issue 6 （June 1993）

臨床整形外科 28巻6号（1993年6月発行）

Japanese English

臨床経験

高齢者の三角線維軟骨損傷について―手関節鏡視および鏡視下手術 Study of Triangular Fibrocartilage Injury of Elder Cases: Findings of Wrist Arthroscopy and Arthroscopic Surgery 西川真史 ¹ , 一柳一朗 ¹ , 新戸部泰輔 ¹ , 藤井一晃 ¹ , 小杉優子 ¹ , 片野博 ² Shinji Nishikawa ¹ ¹八戸市立市民病院整形外科 ²弘前記念病院整形外科 ¹Department of Orthopaedic Surgery, Hachinohe Municipal Hospital キーワード：鏡視下手術 , arthroscopic surgery , 高齢者 , elder cases , 三角線維軟骨 , triangular fibrocartilage , 手関節造影 , wrist arthrography , 手関節鏡 , wrist arthroscopy Keyword: 鏡視下手術 , arthroscopic surgery , 高齢者 , elder cases , 三角線維軟骨 , triangular fibrocartilage , 手関節造影 , wrist arthrography , 手関節鏡 , wrist arthroscopy pp.749-753

発行日 1993年6月25日 Published Date 1993/6/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901141

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　抄録：高齢者は三角線維軟骨（以下TFCと略す）の変性断裂を高率に認めるため，外傷性TFC損傷の診断は難しい．我々は手関節鏡を積極的に導入して，TFC損傷の診断治療を行っている．その中で高齢者のTFC損傷6例の治療経験から高齢者におけるTFC損傷について考察する．

　対象は男2例，女4例で，年齢は73歳～85歳，平均77.7歳．外傷後に続く慢性手関節痛で臨床所見及び関節造影でTFC損傷を疑った．手関節鏡は陳らの方法に準じて患肢を手台上に置いて鏡視している．関節内は変性性の軟骨や滑膜の増生所見の他，変性性TFC断裂に新たに加わった弁状断裂やTFCの大断裂が大きな弁状になって関節内に挟まるものがあった．いずれも鏡視下debridementして症状軽快した．また，受傷機転で軽度の外力で発症する例を認めた．