骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その1)
脊椎 びまん性特発性骨増殖症例における骨折 びまん性特発性骨増殖症における脊椎損傷の不安定性評価の重要性と麻痺の関連 名古屋脊椎グループ102例の手術例について
都島 幹人
1
,
今釜 史郎
,
加藤 文彦
,
佐藤 公治
,
石黒 直樹
1名古屋大学 整形外科
キーワード:
関節不安定症
,
危険因子
,
胸椎
,
脊椎固定術
,
脊椎損傷
,
麻痺
,
腰椎
,
ロジスティックモデル
,
骨化過剰症-広汎性特発性
,
後向き研究
,
年齢因子
,
遅延診断
Keyword:
Age Factors
,
Hyperostosis, Diffuse Idiopathic Skeletal
,
Joint Instability
,
Lumbar Vertebrae
,
Paralysis
,
Retrospective Studies
,
Risk Factors
,
Spinal Fusion
,
Spinal Injuries
,
Thoracic Vertebrae
,
Logistic Models
,
Delayed Diagnosis
pp.211-214
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017077794
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2005~2014年に手術を施行したびまん性特発性骨増殖症を伴う脊椎外傷102例(男65例、女37例、平均年齢73.8±13.0歳)について、受傷機転、損傷高位や形態、治療経過・成績を後ろ向きに検討した。外傷発生高位は中下位頸椎26例、胸腰椎移行部52例であった。術前に麻痺があった55例のうち35例(64%)で遅発性麻痺を認めた。ほとんどが胸腰椎移行部受傷であり、遅発性まひの危険因子として「1週以上の診断の遅れ」「75歳以上」が挙げられた。手術は全例後方固定術を行い、術後3ヵ月以上経過観察できた88例のうち82例で平均5.1ヵ月後に骨癒合が確認できた。手術合併症として、創部・深部感染6例、せん妄8例、誤嚥3例、implant failure 2例、肺塞栓1例を認め、周術期死亡も2例認めた。
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