変形性膝関節症の診断と治療
病態・疫学 病態 軟骨変性 初期変形性膝関節症の病変進行の部位別差異
羽田 晋之介
1
,
石島 旨章
,
金子 晴香
,
定月 亮
,
劉 立足
,
木下 真由子
,
Yusup Anwarjan
,
高澤 祐治
,
池田 浩
,
金子 和夫
1順天堂大学 大学院整形外科・運動器医学
キーワード:
画像強調
,
脛骨
,
MRI
,
膝蓋骨
,
大腿骨
,
リスク
,
変形性膝関節症
,
患者重症度
,
ROI (画像診断)
,
横緩和時間
Keyword:
Femur
,
Image Enhancement
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Risk
,
Patella
,
Tibia
,
Osteoarthritis, Knee
,
Patient Acuity
pp.8-12
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2015264367
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初期変形性膝関節症(膝OA)の病変進行の部位別差異について検討した。膝関節痛を主訴に受診し、初期膝OA変化を呈した50例を対象に、膝蓋大腿関節(PFJ)を膝蓋骨関節面(P)と大腿骨膝蓋骨溝関節面(G)に分け、頸骨大腿関節(TFJ)は大腿骨顆部関節面(FC)と頸骨高原関節面(TP)に分けた。初期OA群および健常群ともに、大腿骨側の軟骨(GおよびFC)のT2値は、P、TPの軟骨に比べ有意に高値を示した。PFJでは、PのT2値は健常群に比べOA群で低値を示し、Gでは健常群に比べ初期OA群で有意に高値を示した。TFJも、FCのT2値は健常対照群に比べ、初期OA群では有意に高値を示した。軟骨損傷の所見と骨棘の変化が全例に認められた。G、FCにおける軟骨損傷スコアの平均値は、PおよびTPよりも有意に高値であった。また、G、FCにおける骨棘スコアの平均値は、PおよびTPよりも有意に高値であった。FCがTPよりも高値であるリスクは高かった。
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