人工関節の臨床成績(中～長期含む) 手指の人工関節 変形性指近位指節間関節症に対する人工指関節置換術

Self Locking Finger Joint Sytemを用い、掌側進入にて人工指関節置換術を行った変形性指近位指節間(PIP)関節症8例11指の治療成績を報告した。関節可動域(ROM)、自覚症状、Mayo Clinic score評価、単純X線像での脱臼、弛み、沈み込み、合併症を検討した結果、獲得ROMは平均19°で関節ROMの改善は概ね良好であったが、不良な症例もみられた。また、疼痛は全例で消失し、単純X線像で脱臼、弛み、沈み込みを認めた症例はなかったが、示指1指で術後6ヵ月に尺屈変形、側方不安定性がみられた。掌側進入による表面置換型セメントレス人工指関節置換術は、インプラント挿入後に屈曲伸展バランスの微調整が可能であり、変形性指PIP関節症に有効と思われた。