股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折 大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折の治療
宮西 圭太
1
,
神宮司 誠也
,
鳥巣 岳彦
1九州労災病院 整形外科
キーワード:
Diphosphonates
,
股関節
,
骨折-自然
,
骨粗鬆症
,
大腿骨頭
,
股関節置換術
,
軟骨下骨
Keyword:
Femur Head
,
Diphosphonates
,
Fractures, Spontaneous
,
Hip Joint
,
Osteoporosis
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.88-91
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197579
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大腿骨頭軟骨下脆弱骨折(SIF)の治療について検討した。対象はSIF患者27例27股関節で、うち平均21ヵ月の経過観察中に13股関節に対し人工股関節全置換術(THA)を行い、14股関節では保存的治療を継続した。1)両群間で年齢に有意差がみられ、ロジスティック回帰分析ではTHAに有意に関連する因子として年齢が選択された。受信者動作特性(ROC)解析のよるカットオフ値は71歳で、感度77%、特異度64%であった。2)SIF 27例と変形性股関節症(OA)でTHAを行った12例(OA群)、変形性膝関節症で人工膝関節全置換術を行った12例(対照群)との比較では、SIF群は対照群に比しSharp角とacetabular roof angleが有意に大きく、acetabular head index(AHI)とcenter-edge角(CE角)が有意に低値を示し、OA群に比しAHIが有意に大きかったが、他の項目では有意差はみられなかった。だが、3群間で骨盤傾斜、骨粗鬆症関連因子(腰椎骨密度、血清NTx、血清BAP)に有意差は認められなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010