高齢者骨折に対する私の治療法
転倒予防プログラム・リハビリテーションおよび装具 転倒・骨折予防の生活指導・生活援助 高齢者に対する転倒予防策
望月 和憲
1
,
中島 育昌
,
浜田 良機
1韮崎市立病院 整形外科
キーワード:
事故防止
,
転倒・転落
,
保護具
,
短下肢装具
,
歩行分析
Keyword:
Accident Prevention
,
Accidental Falls
,
Protective Devices
pp.268-272
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008055173
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整形外科外来に独歩通院可能な70歳以上の高齢者23例を対象として、下肢運動機能の低下、特に足関節の背屈力低下と歩行中のつまずきとの関係について調査し、その予防法について検討した。転倒者群は11例、非転倒者群は12例で、両群間の身体的・臨床的特性に有意差はなかった。両群間で足関節の底背屈力について比較した結果、転倒者群に足関節の背屈力の有意な低下がみられた。また足関節の底屈力に関しても、転倒者群で低い傾向にあった。次いで、1ヵ月に3回以上転倒していた10例を対象に足関節背屈保持目的で捻挫用サポーター装着後の転倒について調査したところ、3ヵ月の経過観察期間中、転倒回数は全例2回以下、転倒なしが2例、1回が6例、2回が2例で、明らかに転倒回数が減少した。また、踵の接地から次の踵接地までの1歩行周期は、踵接地初期でサポーター非装着時に比べて装着時にはつま先の上がりが大きく、全体に歩幅の増加がみられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007