発行日 2005年10月11日
Published Date 2005/10/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006049568
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ステロイド性特発性大腿骨頭壊死症(ION)36例と健常人43例の末梢血を対象として,ヒト糖質コルチコイド受容体におけるN363Sおよび制限酵素BclIで規定される遺伝子多型の検出を試みた.N363S解析には白血球のゲノムDNAのコドン363付近をPCRで増幅し制限酵素TspEIで切断した.制限酵素BclIで規定される遺伝子多型の解析では,白血球のゲノムDNAを制限酵素BclIで切断後hGRcDNAをプローブとしてサザンブロット法を行った.N363S点変異はIONおよび健常人で1例も存在しなかった.また,BclIによる制限酵素断片長多型としてA:4.5kb,a:2.8kbのバンドが確認されたが,両群間でA alleleとa allele頻度および多型存在頻度に有意差は認めなかった.これらのことから,HGRの遺伝子多型がION発生の素因となっている可能性は低いと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005