発行日 2005年10月11日
Published Date 2005/10/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006049564
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臍帯静脈由来内皮細胞と皮膚微小血管由来内皮細胞株へhypoxia-inducible factor(HIF)-1αを遺伝子導入し,HIF-1αの血管内皮細胞の細胞機能特性への関与を検討した.さらに糖質コルチコイド(GC)存在下の血管内皮細胞増殖機能の変化とHIF-1αの関与を検討した.血管内皮細胞にHIF-1αを遺伝子導入すると,HIFのp21転写調節領域への結合活性増強による細胞内p21の発現増強を介した内皮細胞増殖抑制とアポトーシスが認められた.また,この内皮細胞増殖抑制とアポトーシス誘導はプレドニゾロン100μg/ml投与によりさらに増強された.血管障害過程を介する特発性大腿骨頭壊死症形成機序として,高濃度のGCが血管内皮細胞のアポトーシスを誘導し,組織虚血状態によるHIF-1αによってさらに増悪されることが推測された
©Nankodo Co., Ltd., 2005