発行日 2004年10月25日
Published Date 2004/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2005029221
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肘関節内側側副靱帯(MCL)損傷に対する診断・手術適応,手術手技,後療法を紹介し,野球選手33例33肘(平均19.2歳)の成績を報告した.発症状況はエピソードありが16例,徐々に発症が14例,不明が3例で,X線像でMCLの上腕骨側に小骨片を認めたものが9例,尺骨側に認めたのが2例であった.合併病変は尺骨神経障害5例,離断性骨軟骨炎1例を認めた.術中の肉眼的靱帯損傷部位は上腕骨側23例(うち骨片を伴うもの9例),中央部4例,尺骨側2例(全例骨片を伴う),靱帯全長の弛緩・瘢痕化4例であった.術後1年以上経過した21例においては,全例野球に復帰し,障害前のレベル以上に改善・復帰したのは17例,レベルダウンは4例であった.尺骨神経麻痺あるいは回内屈筋群の萎縮など術後合併症を認めた症例はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004