発行日 2001年10月20日
Published Date 2001/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002100644
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側彎症手術29例(男10例,女19例,平均12歳).周術期呼吸器合併症を前方手術15例中7例に認め,後方手術14例にはなかった.長期間の呼吸管理及び気管内チューブの再挿管を要した無気肺が3例,胸腔ドレーンの追加及び再挿入を要した気胸が3例,PaCO2が60mmHg以上の高炭酸ガス血症が1例であった.前方手術の合併群7例と非合併群8例を比較すると,術前呼吸機能検査で%肺活量が合併群79.6%,非合併群95.6%と有意差を認めた.1秒率,PaCO2,PaO2には有意差がなかった.又,手術時間,出血量に差はなかったが,手術高位は固定椎体の最上椎が頭側ほど,合併症が多い傾向にあった.術中片肺換気を必要とした症例は,合併群6例,非合併群4例と合併群が多かった.合併群の術後経過は,無気肺の1例を除き軽度で,呼吸症状は退院時全例で消失していた
©Nankodo Co., Ltd., 2001