発行日 2001年10月20日
Published Date 2001/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002107774
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症例1:67歳男.透析歴は25年で,大腿骨頭壊死症の為人工骨頭置換術を施行した.術中出血量は300mlであった.術直後のカリウム値は5.0mEq/Lであったが,4時間後には6.0mEq/Lまで上昇し,glucose-insulin療法を開始した.しかしカリウム値は更に上昇し,翌日早朝には6.8mEq/Lとなった.その後直ちに透析を行い,透析中に輸血も行った.透析後は5.2mEq/Lまで下がり,その後は問題なく経過した.症例2:77歳男.透析歴は8年で,右下肢のしびれ感,両手巧緻運動障害,歩行障害が出現した.グリソン牽引で痙性歩行の改善を認めた為,波型鋼線による頸椎後方固定術を施行した.術後四肢のしびれは改善し,手指の運動も良好となったが,術後9日に吐下血し,十二指腸潰瘍からの出血に対してクリッピング術を行った.その後リハビリテーションで独歩可能となったが,脳幹部梗塞を発症し,徐々に全身状態が悪化して心不全の為死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001