発行日 2013年1月20日
Published Date 2013/1/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2013120176
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本研究の目的は、がん患者のケアを担う看護師のケアリング行動の実践と達成動機の関連を明らかにし、ケアリング行動の実践を促進するための支援についての示唆を得ることである。全国がんセンター協議会に加盟する7施設の看護師467名に自記式質問紙による留め置き調査を行った。回収率は89.9%(420名)で、408名を分析対象とした。調査内容は個人属性、ケアリング行動質問紙を用いたケアリング行動の実践(重久、渡辺、兵頭2007)、達成動機測定尺度による自己充実的達成動機と競争的達成動機(堀野1987)であり、記述統計、相関係数で解析した。その結果、ケアリング行動の実践と達成動機との相関では、自己充実的達成動機(r=0.425P<0.01)、競争的達成動機(r=0.168)であった。これらより、ケアリング行動の実践を促進するには、看護師自身がケアリング行動の実践の成果を実感でき、ケアリング行動を価値づけられるような支援が大切であるとの示唆を得た。
©Nankodo Co., Ltd., 2013