慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか? 骨髄腫治療薬の温故知新
アルキル化薬とステロイド
村上 博和
1
,
笠松 哲光
,
齋藤 貴之
,
半田 寛
1群馬大学 大学院保健学研究科生体情報検査科学
キーワード:
Cyclophosphamide
,
Dexamethasone
,
腫瘍多剤併用療法
,
骨髄腫-多発性
,
大量薬物療法
,
AP Protocol 2
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Dexamethasone
,
Cyclophosphamide
,
Multiple Myeloma
,
AP Protocol 2
pp.865-869
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361078
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melphalan/prednisolone(MP)療法は,3剤以上の多剤併用療法に比し,有効性は同等で副作用が少なく,長く多発性骨髄腫の標準療法であった.免疫調整薬やプロテアソーム阻害薬などの新規薬剤が導入され,MP療法と併用した治療(MPV療法やMPT療法)の有効性が確立した.新規薬剤にアルキル化薬を併用すると血球減少が強くなり,その後の新規薬剤の使用が困難となるとの理由で,米国NCCNのガイドラインからはmelphalanは消えている.欧州ではアルキル化薬は安価であり,新規薬剤との併用で十分な効果が期待できるため,依然標準治療薬のなかの1剤として使用されている.
©Nankodo Co., Ltd., 2017