慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか? まずは骨髄腫診療の全体像をつかむ
形質細胞性腫瘍の分類と治療開始のタイミング みんなすぐに治療が必要なの?
河田 英里
1
,
黒田 純也
1京都第二赤十字病院 血液内科
キーワード:
形質細胞腫
,
骨髄腫-多発性
,
単クローン性免疫グロブリン血症-良性
,
評価基準
Keyword:
Multiple Myeloma
,
Monoclonal Gammopathy of Undetermined Significance
,
Plasmacytoma
pp.853-857
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361076
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骨髄にクローナルな形質細胞を10%以上,または,骨や髄外に形質細胞腫を認め,加えて骨髄腫診断事象(MDE)を1項目以上満たすものを多発性骨髄腫と診断する.MDEとは,形質細胞腫瘍に関連した臓器障害(CRAB)ならびに無症候性骨髄腫から症候性骨髄腫への進行リスクが高いことを予見しうるバイオマーカー(MDB)のことを指す.新規薬剤の登場で,CRABがなくてもMDBを有する患者では,症例ごとの病勢判断をもとに,ときに予後の改善を期待して早期の治療介入が実施されるようになった.
©Nankodo Co., Ltd., 2017