慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか? まずは骨髄腫診療の全体像をつかむ
骨髄腫の診断 各診療科で遭遇する初発症状から検査・診断まで
尾崎 修治
1
1徳島県立中央病院 血液内科
キーワード:
骨髄腫-多発性
,
骨髄検査
Keyword:
Bone Marrow Examination
,
Multiple Myeloma
pp.847-852
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361075
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
多発性骨髄腫は単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)の存在を特徴とし,貧血や骨病変,腎障害,高Ca血症など多彩な症候を合併する形質細胞腫瘍である.初発症状としては骨病変による腰背部痛が最も多く,整形外科を受診することが多い.また,検診などの際に貧血と腎機能異常を指摘され,腎臓内科に紹介される場合もある.国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG)の診断基準では,骨髄の単クローン性形質細胞の割合ならびに骨髄腫診断事象の有無により,くすぶり型骨髄腫や多発性骨髄腫の診断を行う.多発性骨髄腫の髄外腫瘍性病変の診断や骨病変の評価には,CTやMRI,PET/CT等の画像検査が有用である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017