増え続けるアレルギー疾患-内科医にできる対策と治療 アレルギー疾患各論
喘息 呼気NO測定の活用法
大石 景士
1
,
松永 和人
1山口大学 大学院医学系研究科呼吸器・感染症内科学分野
キーワード:
呼吸器系
,
呼気検査
,
鑑別診断
,
喘息
,
一酸化窒素
,
家庭医
Keyword:
Breath Tests
,
Asthma
,
Diagnosis, Differential
,
Nitric Oxide
,
Respiratory System
,
Physicians, Family
pp.1053-1057
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017097355
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呼気一酸化窒素(NO)濃度測定は,簡便かつ非侵襲的に採取可能な好酸球性気道炎症の評価法である.呼気NO濃度の測定法と解釈に関する国際ガイドラインが整備され,2013年6月に本邦での保険承認も得られた.呼気NO濃度は喘息の補助診断としての役割だけでなく,抗炎症治療や増悪による気道炎症の変化を捕捉するため,喘息治療のガイドとしての役割も期待されている.今後ますます一般臨床に普及することで,喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD),気管支喘息-COPDオーバーラップ症候群(ACOS)の鑑別診断,気道炎症のモニタリング,治療効果の予測などに役立つことが期待される.
©Nankodo Co., Ltd., 2016