感染症対策update-ひろげない,ふやさない,もらわない 外来・在宅・特殊環境における感染症予防
在宅ケアにおける感染対策の考え方
高山 義浩
1
1沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科
キーワード:
感染症予防
,
ブドウ球菌感染症
,
防護服
,
マスク
,
ユニバーサルプリコーション
,
防護手袋
,
在宅医療
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
Keyword:
Communicable Disease Control
,
Masks
,
Protective Clothing
,
Staphylococcal Infections
,
Universal Precautions
,
Gloves, Protective
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
pp.935-938
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017009435
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多くの感染対策のガイドラインや勧告は,急性期医療の現場で使われるために設計されており,在宅ケアの現場に適応させることは困難なことが多い.在宅ケアの感染対策とは,専門家によって一方的に指導されるものではなく,患者,家族,支援者らの参加によって共通の価値観として形成されていくべきものである.また,感染対策に用いる資材が利用者の負担となることについても配慮しなければならない.複数の居宅や施設を訪問するスタッフは,感染経路および病原体ごとに必要な感染対策を遵守すべきである.とくに,在宅における一般的なケアにおいて,まずは感染対策の基本である手指衛生をしっかり実施することが重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2016