内科医がおさえておくべきパーキンソン病診療のポイント パーキンソン病診療の基礎知識
パーキンソン病の非運動症状 内科医が知っておくべき症状
高橋 一司
1
1埼玉医科大学 神経内科
キーワード:
感覚障害
,
行動症状
,
自律神経系疾患
,
睡眠障害
,
生活の質
,
Parkinson病
,
気分障害
Keyword:
Behavioral Symptoms
,
Autonomic Nervous System Diseases
,
Parkinson Disease
,
Sensation Disorders
,
Quality of Life
,
Sleep Wake Disorders
,
Mood Disorders
pp.207-210
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016309837
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パーキンソン病は,運動障害疾患だが,ほとんどの患者で多彩な非運動症状がみられ,それらを包括した全身性のmulti-organ diseaseという疾患概念へと変貌した.運動症状が出現する以前(prodromal phase;前駆期)から,もしくは発症初期に非運動症状の一部がみられる.患者は,非運動症状の多くを,パーキンソン病と関連する病態と考えず,主治医にみずから伝えないことが多いため,診療の際に非運動症状の存在を見出す姿勢が重要である.非運動症状は,運動症状の重症度とは独立してQOL低下をきたす.良好な予後のためには,非運動症状の早期把握と治療・療養指導が重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2016