ここまで進んだ! びまん性肺疾患の診断と治療 特発性間質性肺炎の分類と診断・治療
慢性期治療(IPF以外のIIPs)
海老名 雅仁
1
1東北薬科大学病院 呼吸器センター
キーワード:
Steroids
,
投薬計画
,
肺線維症
,
Pirfenidone
,
在宅酸素療法
,
Nintedanib
,
Calcineurin Inhibitors
Keyword:
Drug Administration Schedule
,
Pulmonary Fibrosis
,
Steroids
,
Calcineurin Inhibitors
,
Pirfenidone
,
Nintedanib
pp.231-233
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016110039
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慢性期治療を要するIPF以外のIIPsの多くは慢性進行性肺線維症である.慢性進行性肺線維症はIPFよりもさらに多彩であり,その治療法の根拠となるエビデンスは少ない.その病態の背景には,確定診断にいたらない膠原病や家族性因子を含む遺伝子背景,慢性過敏性肺炎などの環境因子などが複雑に影響していることが予想される.IPFよりもリンパ球による影響を考慮して,ステロイドや免疫抑制薬を用いることが多いが,ある程度の治療効果は期待できる.免疫抑制薬であるカルシニューリン阻害薬自体に低濃度でもリンパ球抑制を介さない線維化抑制作用があることが基礎研究で示され,今後実際の臨床での治療効果の検証が期待される.
©Nankodo Co., Ltd., 2016