発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016030699
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37歳男。右手のしびれ、気分不良、後頭部の重苦しさが出現して救急車にて受診し、体温37.5℃と微熱、髄液検査で細胞数と蛋白の増加を認めた。また、造影MRIで右側頭葉内側の一部に造影効果を認め、arterial spin labelingで血流増加を認めた。なお、来院時はJCS1であったが、救急車乗車から病室入室までの記憶が欠落していた。単純ヘルペス脳炎を疑ったが、検査所見で単純ヘルペスウイルスに対する髄液内抗体産生は証明されず、血清および髄液梅毒反応が陽性を示した。神経梅毒と診断し、ペニシリンG(2400万単位/日、14日間連日静注)による駆梅療法を行ったところ、臨床症状および検査所見は改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2015