実践!頭痛診療-頭痛に悩む患者をどう診てどう治す? 一次性頭痛 緊張型頭痛
緊張型頭痛の診断と治療
大熊 壮尚
1
1東海大学医学部付属八王子病院 神経内科
キーワード:
行動療法
,
鑑別診断
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
片頭痛
,
理学療法
,
頭痛-緊張性
,
頭痛-二次性
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Behavior Therapy
,
Diagnosis, Differential
,
Migraine Disorders
,
Tension-Type Headache
,
Physical Therapy Modalities
,
Headache Disorders, Secondary
pp.761-765
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015211927
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緊張型頭痛の診断では,触診による頭蓋周囲の圧痛の増強がもっとも重要な異常所見である.緊張型頭痛の臨床症状の特徴は,頭痛が両側後頭部を中心として惹起されることが多く,徐々に眼窩後部や側頭部に放散することである.緊張型頭痛発作時の重症度および日常生活への支障度は,軽度から中等度のものが主体である.緊張型頭痛の診断では,二次性頭痛を鑑別することが必須である.慢性緊張型頭痛と慢性片頭痛,新規発症持続性連日性頭痛および持続性片側頭痛の鑑別は重要である.治療は,急性期(頓挫)療法と予防療法に分かれ,さらには薬物療法と非薬物療法が適宜選択される.急性期(頓挫)療法では薬物乱用頭痛に注意を払うことが必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015