糖尿病治療 通説への挑戦 進化する科学知識は既存の糖尿病治療学に何を伝えたいのか 治療
経口薬 最近の新薬:DPP-4阻害薬
岡田 洋右
1
1産業医科大学 医学部第一内科学講座
キーワード:
インスリン抵抗性
,
高血糖症
,
体重増加
,
低血糖症
,
糖尿病-2型
,
食後
,
Dipeptidyl-Peptidase IV Inhibitors
Keyword:
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Hyperglycemia
,
Hypoglycemia
,
Insulin Resistance
,
Weight Gain
,
Postprandial Period
,
Dipeptidyl-Peptidase IV Inhibitors
pp.589-592
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015158985
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DPP-4阻害薬は,血糖依存性にインスリン分泌を促すとともに,グルカゴン分泌抑制作用を有することから,単独での低血糖のリスクが低く,とくに食後高血糖を是正し血糖変動を改善する作用が期待される.近年の糖尿病治療は,DPP-4阻害薬の登場によりHbA1c値の改善のみならず血糖変動の少ない良質な血糖コントロールを達成することが可能となっている.しかし,DPP-4阻害薬の有効性と限界を知ったうえで,病態に応じて既存の経口血糖降下薬との使い分けや併用療法を上手に行うことがきわめて重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015